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マクシミリアン・ジーナス(Maximilian Jenius)は、テレビアニメ超時空要塞マクロス』、『マクロス7』、ドリームキャスト用ゲーム『マクロスM3』および関連作品に登場する、架空の人物。愛称は「マックス」。声の出演速水奨

テンプレート:ネタバレ

概要[]

『超時空要塞マクロス』では主人公のパイロット・一条輝が初めて持つ部下のひとりとして登場する。可変戦闘機バルキリーの操縦をはじめとするあらゆる技能に秀でた「天才」として描かれ、後に敵異星人ゼントラーディの女性エース、ミリア・ファリーナと史上初の星間結婚を行い、作品世界内の歴史に名を刻むことになる。搭乗機のパーソナルカラーはシリーズを通してと設定されている。

キャラクターとしては、従来のテレビアニメのヒーロー像を演じる「脇役」という異色の存在である。これは主人公一条輝をごく普通の青年に描くため、対極として演出されたものであった。なお初期のキャラクターデザイン案は陰湿なイメージの顔立ちだったために採用されず、敵キャラクターであるカムジン・クラヴシェラに転用された。板野サーカスと呼ばれる高速メカアクション演出により、マックスとミリアの天才同士の空中戦はシリーズ中出色の見せ場となった。このため放送当時、雑誌テンプレート:要出典上の「好きなバルキリー」アンケートでは、一条輝やロイ・フォッカーの機体を差し置いて、マックスの青いVF-1Aが1位になるという現象も起こった。

35年後の世界を描いた『マクロス7』では、第37次超長距離移民船団マクロス7船団長兼可変ステルス攻撃宇宙空母バトル7の艦長にして、同作品のヒロイン、ミレーヌ・ジーナスの父という立場で登場する。50歳にして依然若々しい外見を保っており、これについてキャラクター原案の美樹本晴彦は「『老ける』というのは凡人の発想。彼は天才だから」とコメントしており、デザイン画にも同様の記述がある。

『マクロスM3』では妻ミリアとともに主人公とされ、『超時空要塞マクロス』と『マクロス7』の中間に位置する時代を描いている。

設定・経歴[]

『超時空要塞マクロス』時代[]

テレビ版[]

ヨーロッパ地区出身。身長181cm、体重61kg。初登場は8話、年齢16歳。入隊以前の経歴は不明。一条輝がバーミリオン小隊長を任ぜられた際、柿崎速雄とともに部下として配属される(小隊3番機)。搭乗する機体のパーソナルカラーは青。初期のVF-1Aでは白地に青のアクセント程度だが、中隊長昇進後に搭乗するVF-1Jではほぼ半々となる。

後に統合軍の撃墜王と呼ばれる天才的なパイロットで、飛行経験は浅かったが、初戦で7機を撃墜し、早くも天才的な操縦技能を見せる。空戦においてバトロイド形態を駆使し、「おとり撃ち(ミサイルが追尾する敵機をガンポッドで仕留める)」など従来にない戦術を編みだす。

その活躍はゼントラーディ軍にも知れ渡り、敵軍のエースミリア・ファリーナに一騎打ちを挑まれ、これに勝利する。その縁でのちにミリアと結ばれ、史上初の異星人結婚を果たす。ロイ・フォッカーや柿崎の戦死後、一条輝の中隊長昇進にともない自らの小隊を率いる。

この他、ゲームセンターでの腕前も一流、料理もたしなむなど、どこを取っても天才ぶりが目立つが、驕らない素直さから妬まれることはない。むしろ、周りに天才と褒められ、初めて才能に気づくなど、少し抜けた部分がある。決して自惚れたり鼻にかけている訳ではないが、時々周りの雰囲気を察することができず、周囲を見下したかのような発言をすることもある。ミリアと結ばれたエピソードといい、「天才の考えは常人に理解し難い」を地で行く人物である。同僚・柿崎の突然の死にも、無言で胸に十字を切るという行動を示す。

戦後の2011年3月、初の星間混血児である長女コミリア・マリアが誕生。終戦後2年ほど経った第28話にて、三人の姿が描かれている。

劇場版[]

劇場版『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』ではロイ・フォッカー指揮下のスカル小隊に所属(スカル13)。18歳で一条輝とは同階級だが、「先輩」と呼んでいる。序盤の戦闘では、敵の戦闘ポッド・リガードから巨人兵を引きずり出して直接頭を銃撃するという、非情な戦いぶりを見せる。

後にフォッカーと輝が消息不明になったため、スカル小隊長(スカル1)に就任。TVシリーズとは異なる自信家として描かれている。敵艦内でミリアと死闘の末、一目惚れしてそのままメルトランディ軍に残留。マイクローン装置で巨大化し、最終決戦において青いクァドラン・ローを駆り、ミリアと共に戦う。

作中ではカットされたが、絵コンテ段階ではマイクローン装置で巨大化したマックスとミリアの結婚式が、マクロスやゼントラーディ軍に中継されるシーンが予定されていた。

中間時代[]

2014年よりミリアと独立遊撃部隊「ダンシング・スカル」を結成し、新地球統合軍の特別任務を担う。ゼントラーディの少女兵モアラミア・ジフォンを養女にし、後に3人でチームを組むことになる。また、ステルス巡洋艦ハルナの艦長に就任する。

超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-』に連なる時系列の『超時空要塞マクロス2036』等のゲーム作品では成長したコミリアも統合軍に入隊。VFパイロットとして戦果を挙げる。

『マクロス7』時代[]

妻ミリアとの間に7人の娘をもうけるが、その内の末娘が『マクロス7』に登場するバンド「FIRE BOMBER」(後の「サウンドフォース」)のメンバー、本作のヒロインミレーヌ・ジーナスである。

2038年、第37次超長距離移民船団マクロス7艦隊司令兼宇宙空母バトル7艦長に就任。既に50歳で、老境に差し掛かっていながらも青年期とほぼ変わらぬほどの若々しい容姿を保っており、ブリッジ勤務女性たちの憧れの上司である。仕事のほかに、冷め切った夫婦仲や娘ミレーヌ・ジーナスの将来に、頭を痛める日々が続く。

2045年、「プロトデビルン」と呼ばれる謎の地球外生命体との戦いに巻き込まれるが、天才パイロットと謳われた往年の腕は健在で、プロトデビルンに対する奇襲突撃作戦「オペレーション・スターゲイザー」では、VF-22Sを駆り、同作戦の切り札となる。彼は新型機の採用が決定する度、自分の専用機を確保しており、常に前線復帰に備えていたという。対プロトデビルン最終戦では、妻ミリアとの共闘も見せる。また、劇中において幾度か運転する自家用車のボディカラーも青色である。

番外編である劇場版『マクロス7 銀河がオレを呼んでいる!』には、五女のエミリアが登場。外伝的漫画『マクロス7 トラッシュ』の主人公シバ御堂は、マックスの隠し子ではないかと噂されているが真相については作品内でマックス自らが明かす。

『劇場版マクロスF』時代(小説)[]

小太刀右京による『劇場版 マクロスF』のノベライズ作品『劇場版マクロスF(下) サヨナラノツバサ』にて、フロンティア船団救援のためにバトル7を率いてバジュラ本星に現れる。当時70歳近い高齢だが、この時代においてもその容姿に衰えはまったく見られず、青年期と同様の容姿を保っている。エキセドルにバトル7の指揮を任せると、自身はミリアと共にフロンティアから専用機として取り寄せていたVF-25を駆って戦場に赴く。その際、IFFの識別信号は往年のダンシング・スカルのものを使用する[1]

搭乗機[]

テレビシリーズ

  • VF-1A バルキリー (バーミリオン小隊隊員)
  • VF-1J バルキリー (小隊長以降)
  • VF-22S (『マクロス7』、マクロス7船団長)

劇場版

  • VF-1A スーパーバルキリー (スカル小隊隊員)
  • VF-1S バルキリー (スカル小隊隊長)
  • クァドラン・ロー (メルトランディ軍)
  • YF-29 デュランダル(『マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!』ケイオス リスタニア支部旗艦 マクロス・ギガシオン艦長)

ゲーム

小説版

  • VF-25 メサイア (『劇場版マクロスF(下) サヨナラノツバサ』、マクロス7船団長)

家族構成[]

『マクロス7 銀河がオレを呼んでいる!』では、養女モアラミアを除く家族全員を写した写真が描かれている。

命名の由来[]

第一次世界大戦中、ドイツ軍は戦績優秀なパイロットにプール・ル・メリット勲章を授けた。マックス・インメルマンマンフレート・フォン・リヒトホーフェンなどの撃墜王が受賞し、勲章の色とインメルマンの名から通称「ブルー・マックス」と呼ばれた。マクシミリアン(マックス)の名と機体パーソナルカラーの青は、この勲章をもとに制作スタッフが設定した。なお、ジーナス(Jenius)は英語の「天才(genius)」から来ている。

『ロボテック』版[]

海外版『ロボテック』では『ロボテック:マクロス・サーガ(Robotech : The Macross Saga)』および『ロボテック II センチネルズ(Robotech II: Sentinels)』にマクシミリアン(Maximilian)ことマックス・スターリング(Max Sterling)の名で登場。

前者では日本版と同じであるが、海外オリジナルの後者では、スカル飛行大隊で夫婦一組で大隊長を務め、ロボテック・シリーズに於ける VF-1バルキリーの後継機である VFA-6 アルファおよび VFB-9 ベータ(『機甲創世記モスピーダ』のAFC-01 レギオス・エータと AB-01 トレッド)の試験を夫婦で行う。

詳細は、ロボテック漫画

の各記載を参照のこと。声の出演はカム・クラーク(Cam Clarke)。

脚注[]

テンプレート:脚注ヘルプ

  1. 小太刀右京『劇場版マクロスF(下) サヨナラノツバサ』角川書店、2011年、270頁。

関連項目[]

it:Max Sterling sr:Макс Стерлинг

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